陰陽五行説
2018.00.00
木火土金水
「気の流れを良くして運気をつかむ!風水の考え方の基本」の記事でお伝えしたように、古代の人たちは、この世のあらゆる物事を「陰」と「陽」に分けました。この「陰陽説」に、後々「五行説」が結びついて生まれた思想が「陰陽五行説」です。
五行思想は、自然界のあらゆるものは「木(もく)・火(か)・土(ど)・金(ごん)・水(すい)」の5つの要素で成り立っていて、それらは互いに関連しているというものです。
また、五行の「行」の文字には「循環する」という意味があり、5つの要素が、関わり合い、循環することで自然界が構成されていると考えられていました。
相性と相剋
木・火・土・金・水の5つの要素の関連と循環のしかたは、次のような2つの図で説明できます。
相生(そうじょう)
「相生」とは、相性が良く、無限に循環する関係を意味します。
木から火が生まれる(木が燃えて火になる)
火から土が生まれる(火に焼かれて残った灰は土に還る)
土から金が生まれる(土を掘ると鉱物や金属が出てくる)
金から水が生まれる(金属の表面には凝結により水滴が生じる)
水から木が生まれる(水を吸収して木が養われる)
相剋(そうこく)
「相剋」とは、相性が悪く、相手を破壊・抑制する関係を意味します。
木は土に勝つ(木は地中に根を張り、土の中の養分を吸い取る)
土は水に勝つ(土は水を濁し、また、あふれる水を吸い取り、せき止める)
水は火に勝つ(水は火を消す)
火は金に勝つ(火は金属を熔かす)
金は木に勝つ(金属は木を傷つけて切り倒す)
五行説では、自然界の生態系や季節の移り変わり、私たち人間の生理的なバランスなど、世の中のあらゆるもののバランスは、この「相生」と「相剋」の2つの関係性によって保たれていると考えられてきました。
「相生」だけでなく「相剋」の関係性もあるからこそ、過剰や不足がコントロールされて、全体の均衡が保たれているのです。