風水鑑定で用いられる「地理五訣」

「地理五訣」の5つの要素「龍・穴・砂・水・向」

おうちで風水を実践するとなると、まず最初に頭に浮かぶのが「方位」ではないでしょうか。
「西は金運だから黄色のインテリアが良い」、「北は冷える方角だから暖色系のインテリアで中和する」…など、少しでも風水に関わったことがある方ならご存じだと思います。

確かに、「どの方角にどんな色を合わせればいいのか」は、風水上での大切な考え方です。でも、それ以上に大切なことは、そもそも「どこに拠点をおくか(どこに住むか)」です。
わかりやすく極端な例を挙げると、例えば、事件現場になった部屋で風水インテリアを実践しても、なんとなく心が晴れないと思いませんか?ベースの気の流れが悪すぎる場所では、インテリアで気を調整してもしきれない場合もあるのです。

そこで、実際の風水鑑定では「地理五訣」と呼ばれる5つの判断基準で鑑定をしています。
「地理五訣」は、地理的要素を5つに分けたもので、「龍・穴・砂・水・向」の5項目から成ります。

龍(りゅう)

「龍」は、大地を流れる気の通り道のことで、「龍脈」とも呼ばれます。
山脈の起伏やうねり、水の流れが龍に似ているところからそう呼ばれています。
自然のものだけでなく、道路や線路などの、流れのあるものも「龍」に含まれます。
小高い起伏のあるところに繁栄をもたらす龍がいるとされています。

穴(けつ)

「穴」は「龍穴」とも呼ばれ、「龍(龍脈)」から流れてきた大地のエネルギーが集まるポイントです。「穴」の形状によって吉凶が違ってきます。

砂(さ)

「砂」は、「穴(龍穴)」の周囲を囲む環境を指します。
自然のものなら山や丘、人工的なものだと建物などが「砂」に含まれます。
「穴(龍穴)」のまわりに適度な高さの「砂」があると、「穴(龍穴)」に集まった良い気が守られるので吉だとされています。

水(すい)

「水」とは水脈のことで、「穴(龍穴)」の前を流れる水を指します。風水では「水」は財を意味しており、水脈をつくることで金運が高まります。
「穴(龍穴)」のまわりを「砂」が守り、その前に「水」があると、良い気を留めておくことができます。自然のものでは海や河川、湖など、人工的なものでは道路上の車や人の流れなどが水脈だと考えられます。

向(こう)

「向」は「方位」のことで、家や建物の向きのことです。「向」が、冒頭で申し上げたような、一般的に風水としてイメージされている、方角と間取りや色との組み合わせのことです。

「地理五訣」全体のバランスが大切

「地理五訣」の5つの要素は、「龍・穴・砂・水・向」の順番に重要だと考えられています。なので、本来の風水において、方位の優先順位は皆さんが思われているほど高くありません。日本の狭い土地の中では、吉とされる場所に建物を自由に建てられるわけではないので、どうしても「向」の要素ばかりが「風水」として前面に出ていますが、中国では「龍・穴・砂・水」の要素をとても大事にしているのです。
単純にインテリアが風水カラーであることよりも、その建物が存在する土地そのものが安全で、景観もよく、心地よく住まえる場所であるかどうかのほうが、私たちの運気を左右します。皆さんも何となくイメージできるのではないでしょうか。

風水メンター IKURA

食品製造業の試食販売において、500万人以上の人たちの接客を経験。その後、不動産業、企業コンサルティング業で幅広くビジネスを展開する。
不動産業を続ける中で、人と不動産に関わる風水の気の流れに興味を持ち、本格的に風水の勉強を始める。風水の考え方が自身の過去のあらゆる経験に当てはまることに衝撃を受け、現在は企業経営の経験と風水学をベースに人間風水学「風水メンター」として活動している。

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