陽宅風水とは

風水の種類

家の間取りを考えたり、カーテンの色を変えたりというのが、一般的な「風水」のイメージだと思います。
しかし、一括りに「風水」と言っても、実は鑑定の対象となるものによって、次のように分かれています。

地理風水

風水の原点となったのが「地理風水」です。
国家繁栄を目的として、山や川の地形から、広い範囲にわたって、都を置くのにふさわしい土地を選ぶというものです。
古代では国王や皇帝、権力者などが風水師に命じ、風水上よい場所を選んでいました。中国や韓国の都や、日本の平安京、平城京などは、地理風水を利用してつくられたといわれています。
現代でも、天皇陛下が住む皇居は、地理風水上、最も素晴らしい場所だと考えられています。

陰宅風水(いんたくふうすい)

「陰宅風水」は、お墓の風水です。
「陰宅」は「陰者(死者)の家」、つまり、お墓をあらわします。
風水的によい場所に先祖を埋葬することで、同じ遺伝子を持つ子孫に命運や繁栄をもたらすという考えに基づいています。古代の日本では、古墳を造る場所を決める際などに陰宅風水が利用されていました。
隠宅風水は、中国では未だに盛んですが、日本では墓地や霊園の場所が決まっているため、ほとんど利用されていません。

陽宅風水(ようたくふうすい)

「陽宅」とは「生きている人の家」のことです。
「陽宅風水」は、私たち人間が暮らす住宅を見て、気の流れを整え、より良い生活にするための風水です。これが、一般的に皆さんがイメージされている風水です。
住居の建設・購入前には良い地形や方角・間取りを考え、既存の住宅については部屋のインテリアの配置や色などをみて改善していきます。
また、この陽宅風水は住居だけでなく、店舗やオフィスの風水としても利用されています。

2種類の鑑定手法 「巒頭」と「理気」

ここまでは、鑑定する対象別に、3種類の風水をご紹介しました。
次は、それらの風水に、土地・住居の鑑定手法が2種類あることをお伝えしていきます。

2種類の鑑定手法とは「巒頭(らんとう)」と「理気(りき)」です。

巒頭(らんとう)

「巒頭」とは、住居の周辺環境や地形、建物の形状などを見る方法で、目に見えるもので判断します。
流派による考え方の違いはほとんどなく、「山」と「水」がバランスよく配置されている場所が、風水的に「よい立地」と考えられています。山には陰の気が、水には陽の気が流れているため、バランスのとれた生活を送れる立地だと考えられます。

理気(りき)

「理気」は、住居の方位や間取り、住む人の生年月日から、羅盤を使って、目に見えない気の流れを判断する方法です。羅盤にはたくさんの種類が存在し、流派によって、判断法が大きく異なります。

「巒頭」から考える陽宅

ここでは、羅盤や専門知識がなくてもわかりやすい、「巒頭」について詳しくみていきます。
「巒頭」では、住居の周辺環境や地形、建物の形状などから土地の吉凶を判断します。
気の流れは、家具の配置や色など、インテリアで調整することも可能ですが、やはり、自然のエネルギーの影響は大きいです。住居(陽宅)の風水を考えるなら、できる限り、引っ越し前や建築前に、立地や間取りをしっかり考えたいものです。

自然のものを都会に当てはめて考える

先ほど、「山」と「水」がバランスよく配置されている場所が、風水的に良い場所だとお話しました。でも、都会のほとんどの場所では、まわりに山も、海や川もありませんよね。
そのような場合には、周囲の高い建物や平らな土地、流れのあるものなどを自然のものと重ねて考えます。

都会における「山」
・高いビル
・大きな建物
・高台

都会における「水」
・道路
・鉄道
・公園
・芝生
・駐車場
・スイミングプール

これらなら、都会でもたくさん見つけられるのではないでしょうか。

「四神相応の地」が最良の地とされる

では、都会における「山」や「水」が、どんなバランスで配置されていると風水的に良いのでしょうか?
これには、「四神相応(しじんそうおう)」という考え方があります。
「四神」とは、東西南北それぞれを司る神々のことで、各方角にふさわしい(相応する)地形には神が宿っており、良い気が集まる大吉の土地だと考えられています。

北(玄武)→高い山がある
東(青龍)→低い山や丘がある
南(朱雀)→海・池・湖・平地などが広がっている
西(白虎)→低い山や丘がある

つまり、「四神相応の地」とは、前方に「水」があり、後方を「山」、左右を「丘」「川」に囲まれた土地のことを指します。
都会で言い換えるなら、向かい側に道路や公園、後方に高いビル、両サイドに建物がある土地が風水的に良い土地だということになります。
とはいえ、急に探しても、この条件を満たす土地・物件がすぐに見つかるとは限りません。
いつかはマイホームをもちたい、オフィスを借りたいとお考えの方は、GoogleMapなどでチェックして、早いうちからエリアの目星をつけておかれてはいかがでしょうか。

風水メンター IKURA

食品製造業の試食販売において、500万人以上の人たちの接客を経験。その後、不動産業、企業コンサルティング業で幅広くビジネスを展開する。
不動産業を続ける中で、人と不動産に関わる風水の気の流れに興味を持ち、本格的に風水の勉強を始める。風水の考え方が自身の過去のあらゆる経験に当てはまることに衝撃を受け、現在は企業経営の経験と風水学をベースに人間風水学「風水メンター」として活動している。

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